コンセプト
ラーメン文化は、その地域の気候、風土、産業やライフスタイルによって独自の味が生まれてきたと推測されますが、その工夫、知恵を振り絞ったのはラーメン職人の方々です。
それは「美味しいラーメンを作ろう!」との一念で独自のこだわりをもって妥協することなく研究された賜物であると私たちは考えます。
飽食の時代と言われ、情報化社会となった現代におい て、これから先未来のラーメンはどうなっていくのか と考えた時、ラーメン職人の隠れた潜在能力や新たな 才能を発掘するステージが必要なのではと思い、ラー メン登龍門を実施する運びとなりました。この大会は 今後、3 年に 1 度開催していく予定です。
老若男女、国籍、プロ・アマ問わず誰もが参加できるこのコンテストは、テーマに沿ったラー メンを創作し、優勝者は新横浜ラーメン博物館に約 1 年間出店し、次開催優勝者へとバトン を繋いでいきます。 情熱や志を持った方々に、夢と機会を掴むコンテストになればと思っております。
佐野実メモリアル
支那そばや創業者 佐野実氏は、ラーメンの発展と新たな価値観を生み出した、ラーメンの歴史上に名を残すラーメン職人です。
人生の全てをラーメンに捧げた佐野実氏の没後 10 年という節目の年に、その功績に敬意をこめて、ラーメン登龍門の副題 として "佐野実メモリアル" とつけた記念事業として実施いたします。
応募資格
・老若男女、国籍、プロ・アマ問わずどなたでもご参加いただけます。
※ただしコミュニケーション言語は日本語とします。
※18 歳未満の未成年の方のご参加は、親権者の方の同意が必要となります。
・優勝、準優勝、3位の場合、新横浜ラーメン博物館に出店できる方。
準優勝、3位は2024年7月から1週間の出店、優勝者は2024年8月~約1年間
・テーマに沿った基準でラーメンを創作していただきます。第 1 回のテーマはコチラ
・審査をする上でのレシピの公開承諾(審査員のみの公表)
※参加するにあたり、氏名、肖像権、経歴、写真等がテレビ放送等のメディア媒体で使用される可能性があり、
全ての審査において、そのことを承諾した方に限ります。
スケジュール
主催者及び大会名誉会長からのご挨拶
30年を振り返り、今は亡き佐野実さんが、国産小麦や素材にこだわり、広めたことは思い出深く、そしてこの功績を先々まで伝えていくことを含めて、今回の登龍門の開催を決めました。今後は三年ごとに開催していきたいと思います。
また、ラーメンは麺とスープのバランスが重要と言われていますが、どちらかというとスープやタレに注目が集まっているように感じます。
今回は国産小麦をテーマとし、麺に注目していただき、今後のラーメンの評価が蕎麦やうどんのように「あの麺は」という切り口も、1つのスタンダートになればと思います。
日本の国民食と言っても過言でないラーメンですから、日本で栽培された小麦の麺にこだわりたいと思います。
ラーメン登龍門開催にあたりお喜び申し上げます。
ただ、美味しいラーメンを作りお客様に喜んで貰いたかった佐野実は、いつしか生産者や取引先、そしてラーメン業界の先の未来を描くようになりました。先を見据えた食材発掘・開発・そして使い方を、自身のラーメンで実践してゆきました。人としては短い人生だったと思いますが、ラーメンに生きた佐野実は、海ならず清く深く、愛溢れた生き様だったと私は思います。
この登龍門で、新たなラーメンと人に出会える事を楽しみにしています。
開催テーマ
国産小麦の風味と旨味を生かした味噌ラーメン
※国産小麦 100%で自家製麺又は製麺業者へのオリジナル発注麺
第1回のテーマは佐野氏が最もこだわっていた「国産小麦」をテーマに開催を行います。
今回は国産小麦を科学的根拠も交えて、専門家の方々にご参加いただき、学び直すところから始まりました。
参加者の方々の独創性と感性でラーメンの新たなる価値観を披露していただきたいと思います。
また味噌ラーメンをテーマにした理由について、その存在は日本中に知れ渡っていますが、
ご当地ラーメンのように、地域を代表しているところが少なく
「新たなる価値観」を発見しやすいのではないかと考え、
このテーマとさせていただきました。
※今回はラーメンのみとなり、つけ麺、和え麺等でのエントリーは出来ません。
国産小麦について
国産小麦について国産小麦全国流通モデル実証プロジェクトのご協力をいただき、
その特徴をまとめた動画をご用意いたしました。
国産小麦の入手について
お近くの製麺会社、製粉会社にお問い合わせください。
また協同組合全国製粉協議会の HP からもお調べいただけます。
審査委員
河原成美
博多「一風堂」
創業者村中伸宜
札幌「すみれ」
創業者海老名東人
伊豆「あまからや」
創業者前島司
せたが屋
創業者佐藤元保
山形・赤湯「龍上海本店」
三代目店主飯田将太
らぁ麺屋 飯田商店
創業者井上こん
「うどんスナック 松ト麦」
創業者西川隆博
株式会社ル・スティル
代表取締役熊谷真菜
日本コナモン協会
会長大崎裕史
株式会社ラーメンデータバンク
取締役会長吉田行郷
千葉大学 園芸学研究院
教授高橋利和
群馬県農業技術センター
稲麦研究センター主幹専門員岩岡洋志
新横浜ラーメン博物館
館長
河原成美
博多「一風堂」創業者
1952 年福岡県生まれ。79 年にレストランバー「AFTER THE RAIN」を開店。
85 年に「博多一風堂」をオープンし、翌 86 年、力の源カンパニーを設立した。
94 年の新横浜ラーメン博物館への出店で、豚骨ラーメンの全国的な認知度の向上に貢献。
2008 年のニューヨーク進出を皮切りに、世界中にラーメンと日本食の魅力を伝えるグローバルリーダーとして活動している。
※2023 年 6 月末時点で国内 140 店舗、海外 14 の国と地域に 135 店舗を展開。
97 年、テレビ東京系の人気番組「TV チャンピオン・ラーメン職人選手権」で 3 度の優勝を果たし殿堂入り。
2014 年に「外食アワード 10 周年特別賞」、
2016 年に公益財団法人経営者顕彰財団より「第 44 回経営者賞」を受賞。著書に『「7つの習慣」と「一風堂」』(PHP 研究所)など多数出版。
オフィシャルサイト:https://www.ippudo.com/
村中伸宜
札幌「すみれ」創業者
18歳で和食の道へ入り、24歳で先輩に誘われドイツのミュンヘンの「ジャパンレストラン三船」(故・俳優三船敏郎さんの経営する店)で、板前として2年勤務。その後日本に戻り、札幌に念願の店「すし郷」を開業。店は流行り、腕のいい和の料理人として注目を浴びていた村中さん。
しかし昭和63年に父親が病に倒れ、母のたっての願いもあり、あれほど嫌がっていたラーメン店を継ぐ決心を固め、平成元年、母であり創業者でもある明子さんが最初にお店を出した中之島の場所に「純連(すみれ)」を開業。
オフィシャルサイト・・・ http://www.sumireya.com/
海老名東人
伊豆「あまからや」 創業者
実家は100年以上続く"わさび農家"の5代目。サラリーマンを経て和食店で働いた後、1994年、沼津でカレー専門店「あまからや」をオープン。1999年に新横浜ラーメン博物館で開催したラーメン登竜門で優勝。その後店舗を持つも2005年に一旦休業。2015年に伊豆市原保の実家を改装し「あまからや」を再オープン。
オフィシャルサイト・・・ https://izu-amakaraya.com/
前島司
せたが屋 創業者
1962年生まれ、高知県出身。
独学で試行錯誤する中、2000年に魚介系醤油らーめん店「せたが屋」を開業。
後に環七を制したラーメン店と呼ばれる。
二毛作と呼ばれる営業形態や、独自のオリジナルブランドを次々と世に生み出すことから「ミスターラーメン」との異名を持つ。2008年にはニューヨーク進出を果たし、世界のラーメンブームの先駆者的存在。
現在国内外で8ブランドを展開中。
オフィシャルサイト・・・ https://www.setaga-ya.com/
佐藤元保
山形・赤湯「龍上海本店」三代目店主
1983年10月16日生まれ。高校に通いながら修行を始め、25歳に三代目として店を任され店の味を守っています。
父より店を任されてから年月が経ちましたが、先代から学ぶものはまだまだ多く、歳を重ねる度にラーメン作りの奥深さを実感しています。
父が先日“一生かかっても初代を追い越すことは出来ない”と言っていました。尊敬する父にここまで言わしめる「ラーメン道」とは、如何に険しいものか?改めて身の引き締まる思いで、父の言葉をかみしめました。これからも「一杯のどんぶり」に真心を込めて、「龍上海」を愛してくださるお客様に、心からご満足いただけるラーメンを作り続けたいと思っております。
オフィシャルサイト・・・ https://ryushanhai.com/
飯田将太
らぁ麺屋 飯田商店 創業者
1977年神奈川県真鶴町生まれ。大学卒業後、和食の道を志すも、2003年、水産加工食品卸を営む実家に多額の借金があることを告げられ、叔父が営むラーメンチェーン店「ガキ大将ラーメン」の店主になり、借金返済のために、8年間ほぼ無休で働く。そんな中、佐野さんのラーメンと出会い、自らの味で勝負したいと思い、2010年「飯田商店」をオープン。
オフィシャルサイト・・・ https://r.iidashouten.com/
井上こん
「うどんスナック 松ト麦」創業者
国産品種に特化したうどん店として、型にとらわれない取り組みで国産品種の魅力を発信。全国からうどん店やラーメン店、製粉会社など業界関係者が足を運ぶ。『東京最高のレストラン2022・2023』選出。
西川隆博
株式会社ル・スティル 代表取締役
1970年兵庫県生まれ。2002年(株)ル・スティルを設立、2003年フランスから小麦粉を輸入し、東京・渋谷にフランスそのままのパン・菓子・レストランをというコンセプトの「VIRON」を開設する。
この時に感じた、原料違いによる差別化、高付加価値化の可能性を信じ、2009年株式会社美瑛ファームを設立し、北海道美瑛町に「美瑛放牧酪農場」を開設し、20頭のジャージー牛を導入し、酪農と乳製品加工を始める。現在は100頭以上のジャージー、ブラウンスイス、ホルスタイン、モンベリアードの生乳でチーズ、バター、ヨーグルト、ソフトクリームを製造。2022年、2023年の日本のチーズコンテストでハードチーズ「フロマージュ・ド・美瑛」が2年連続最高賞を受賞。
美瑛町はパン・中華麺用春小麦「春よ恋」、パン中華麺用超強力小麦「ゆめちから」の主要産地であり、2013年銀座に美瑛小麦で作る食パン専門店「CENTRE THE BAKERY」、2017年パリに「CARRE PAIN DE MIE」を開設。
現在は「美瑛小麦」を高品質小麦としてブランド化するために美瑛小麦推進協議会で活動中。
週に2~3食はラーメンを食べる。
熊谷真菜
日本コナモン協会会長
1961年兵庫県西宮市生まれ
食文化研究家/日本コナモン協会会長/全日本・食学会理事
食文化100年継承・鉄板会議実行委員会代表/道頓堀たこ焼連合会主宰
2003年5月7日コナモンの日に食文化普及、継承を目的に日本コナモン協会を設立。
食文化研究42年、年間750軒以上を訪ね、食べて記録するフードジャーナリスト。
日本はもちろん、世界20カ国での交流会やセミナー、だし文化コナモン教室など、
2万人以上の方と食文化の調査活動を実施、発信、記録を続ける。
NYコナモンフェスティバルでは、道頓堀やきそばを紹介、昨年からやきそば総研を始動。
2017年文化芸術基本法に「食」が明記され、2021年から文化庁の100年フード事業などに関わる。
主著『たこやき』(講談社文庫)『粉もん、庶民の食文化』(朝日新聞社)。
オフィシャルサイト・・・ https://konamon.com/
大崎裕史
株式会社ラーメンデータバンク取締役会長
日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2023年12月末現在約13,500 軒、約28,500杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)などがある。
オフィシャルサイト・・・ http://www.ramendatabank.co.jp/
吉田行郷
千葉大学 園芸学研究院 教授
よしだ ゆきさと 1985年3月東京大学農学部卒業、同年4月農林水産省入省、2021年3月同省・農林水産政策研究所を次長で退官。同年4月より現職。専門は小麦のフードシステム、国産小麦のマーケティング、農福連携等。著書として「日本の麦 拡大する市場の徹底分析」、「農福連携が農業と地域をおもしろくする」等がある。
高橋利和
群馬県農業技術センター 稲麦研究センター主幹専門員
昭和58年4月 群馬県庁入庁し、小麦・水稲育種に従事。群馬県農業技術センター、農林水産省小麦育種指定試験地主任を歴任。
「きぬの波」をはじめ、「さとのそら」、「つるぴかり」、「春のかがやき」、「ダブル8号」等、多くの小麦品種育成に携わる。現在は群馬県農業技術センターの稲麦研究センター主幹専門員として小麦育種に係る後身の指導にあたっている。岩岡洋志
新横浜ラーメン博物館 館長
1959年6月11日、新横浜駅のある横浜市港北区篠原町に生まれる。「新横浜を世界一有名な場所にしたい」という思いから1994年3月6日に新横浜ラーメン博物館をオープンし、翌年日経優秀製品サービス賞優秀賞受賞。2013年には外国人観光客の実績を称えられかながわ観光大賞外国人観光客部門受賞。
2008年には山と滝が流れるコミュニケーションをテーマとした新たな商業施設新横浜ラントラクトをオープン。2011年には同施設が屋上緑化部門で都市緑化機構理事長賞を受賞。2014年にはこれまでの功績を称えられ東久邇宮文化褒章を受賞。
オフィシャルサイト・・・ https://www.raumen.co.jp/
エントリーNo.1
町田 将一
らーめん愉悦処 鏡花 八王子想庵
「鏡花」本店にて勤務後、現在は「鏡花」八王子想庵で店長として勤務。ラーメン店の前は高校卒業後1年弱銀座の日本料理店にて勤務。美味しいらーめんを通してお客様に満面の笑顔で幸せな気持ちになってもらいたい。
エントリーNo.2
神田 武郎
自作ラーメン研究会
サラリーマンをしつつ、趣味でラーメンを20年以上、今まで2,000種類以上ラーメンを作り続ける。2010年にSNSの公開グループ「自作ラーメン研究会」を創設。現在、参加メンバーは約9,000人。
エントリーNo.3
リーピパットパイブーン チャワポン
新道ラーメン
タイ在住。2017年からタイのナコンパトム県で「新道ラーメン」を開業。日本のラーメン業界を常に研究し、ラーメンを食べ歩く。いつか新道らしい個性的なオリジナルラーメンを生み出したいと夢見る。
エントリーNo.4
島津 智明
博多 文福
福岡県出身。博多「一風堂」で23年間修行。国内外の立ち上げや運営に携わる。日本の発酵食文化の可能性を世界に伝えたく、2021年地元福岡で味噌ラーメン専門店「博多文福」を開業。
エントリーNo.5
中村 悠二
純米味噌ラーメン みそら堂
栃木県出身。純米味噌ラーメン店「みそら堂」を出生地栃木にて経営。地元栃木を拠点に幅広い年齢層のお客様に喜んでいただける料理で心地よいラーメン体験を提供することを日々志し研鑽する。
エントリーNo.6
和田 響
手打ち麺 あお井
神奈川県出身。大学時に「一風堂」新横浜ラーメン博物館店でアルバイトを始め、卒業後に一風堂入社。2011年暖簾分け制度にて(株)日々輝を設立。2020年「とら食堂 福岡分店」を買い取り「とら食堂 福岡分店」を運営。
エントリーNo.7
高橋 圭二朗
中華そば丸慶
愛媛県出身。アルバイトで始めたラーメン店でのめり込み、ラーメン店を運営する会社に就職。32歳の時にオーナーから店を譲り受け独立。2023年に「中華そば丸慶」を開業。
エントリーNo.8
落合 泰知
らあめん厨房 どる屋
栃木県出身。服部栄養専門学校卒業後、中国料理店で5年間の修業を経て、実家の中華料理店を継ぐ。1996年宇都宮に「らあめん厨房どる屋」を開業。第1回ラーメン登竜門準優勝。
応募受付は4月21日をもって終了いたしました。
たくさんのご応募、誠にありがとうございました。
ラーメン登龍門に関するお問い合わせは、下記フォームにてお問い合わせください。
※専門的な内容のため、電話での受付は行いませんので予めご了承くださいませ。
原価の上限はありますでしょうか?
売価と原価の制限はありませんが、出店になった場合、運営していくうえで妥当かを評価します。
佐野実メモリアルということですが、食材にこだわらないと審査に影響がありますか?
全くありません。
あくまでもテーマである「国産小麦の風味と旨味を生かした味噌ラー メン」というところが評価ポイントとなります。
自家製麺の方が有利になりますか?
あくまでも「国産小麦 100%で自家製麺又は製麺業者へのオリジナル発注麺」であれば 同じ評価をします。
優勝や 3 位以内になった場合、出店にかかる費用はどのくらいですか?
当館への出店する際は内装や厨房機器は当館の負担となり、寸胴等の什器備品及び丼 等をご準備していただきます。